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IBMi海外記事2026.10.14

IBM、夏のテクノロジー リフレッシュでIBM i のレジリエンスを強化

Alex Woodie 著

混乱を切り抜ける強靭さこそ、IBM i プラットフォームの真骨頂であり、世界中の非常に多くの企業がビジネス運用を任せている大きな理由です。そのためにも、IBMは、先日のテクノロジー リフレッシュの発表の一部として、IBM i への新たなVTLの導入や、Migrate While ActiveおよびBRMS機能に対するアップデートによって、このプラットフォームのレジリエンス能力(回復力)を強化しています。

2026年夏のTRに関する私たちの最初の記事でお伝えしたように、IBMは、Migrate While Active(MWA)のアップデートを行っています。MWAは、IBMが最初に 2024年10月に 継続的可用性製品のDb2 Mirrorのバリアントとして発表した製品です。

標準的なDb2 Mirror製品がそうしているように、システム停止の場合にトランザクションが失われる可能性をできるだけゼロに近付けておくようにするために、超低遅延のRoCE(RDMA Over Converged Ethernet)回線上で超高速のRDMA(Remote Direct Memory Access)コマンドを使用しているのに対し、MWAは、お馴染みのTCP/IPを使用して、データベースおよびアプリケーションの変更を非同期でターゲットに転送します(RoCEで可能なよりもはるかに長い距離を転送可能)。メンテナンスまたは他のアクティビティを実行した後で、マイグレーションを完了する準備ができていれば、ユーザーの都合の良いときにフル スイッチオーバーを実行することができます。

IBMは夏のTRで、MWAにいくつかの新機能を導入しています。まず、ユーザーは、マイグレーション プロセスの一部としてオペレーティング システムのアップグレードを実行できるようになりました。新たなIBM i チーフ アーキテクト、Kris Whitney氏によれば、これは、ユーザーが新たなボックスまたはIBM Power Virtual Server(PowerVS)クラウド環境へ移行するのでない場合でも、ダウンタイムを最小限に抑えるのに有用だということです。

「そうしたマイグレーションの一部として、クラウドへ移行するか、新たなハードウェアへ移行するか、あるいは、新たなハードウェアへも移行しないかにかかわらず、新たなオペレーティング システムへの移行は行います。このテクノロジーをどのように使用したら、ダウンタイムを短縮できるでしょうか」と、Whitney氏は先日の Fortra 社のウェビナーで述べています。

Migrate While Activeは、IBM i マイグレーションでのダウンタイムを最小限に抑えます。

MWAのもうひとつの新機能は、最初にターゲット システムのコピーを作成するための新たな方法の導入です。既存の保存/復元や手動による手法に加えて、顧客は、FlashCopyやGlobal Copyなどの外部ストレージベースのレプリケーション技術を活用して、そうした初期イメージを作成できるようになりました。Whitney氏は、FlashCopyがユーザーの間で最も一般的な方式になると予想しています。

また、IBMはMWAで、区画ミラーリングでのより多くのOSサポートも追加しました。

区画ミラーリングは、IBM i オペレーティング システムの下に位置するTIMI(Technology-Independent Machine Interface)の下で稼働する新たなホストベースの非同期ストレージ レプリケーション技術を導入し、MWAマイグレーションにいくつかのメリットをもたらします。ソース システムでの初期のシステム停止は必要なく、発生する可能性のあるデータベース ロックまたは競合もなくなるためです。

IBMは、 2025年7月に区画ミラーリングを発表しました。しかし、その時点では、この機能はIBM i 7.4でのサポートのみでした。夏のTRで、IBM i 7.6 TR2および7.5 TR8でサポートされるようになります。

最後に、MWAには、新たなユーザー エクスペリエンスの機能強化が導入されるとIBMは述べています。これにより、ユーザーは移行の各段階をよりスムーズに計画し、進めることできるようになるということです。MWAのアップデートの詳細については、 こちらを参照してください。

BRMSのアップデート

IBMは、同社のポピュラーなバックアップ製品、Backup, Recovery and Media Services for i(BRMS)にも新機能を提供します。具体的には、アップデートは、Webインターフェース、BRMS GUIバージョン2026.2.0に対してなされています。

ユーザーには、重大なメッセージ(極めて重要で、制御グループの失敗を引き起こす可能性があると考えられるメッセージなど)でBRMSログをフィルタリングする機能など、BRMS Web GUIの新機能がいくつか提供されます。また、ユーザーは、「オブジェクトが保存されませんでした」というテキストを含むメッセージでもフィルタリングすることができるとIBMは述べています。

IBMは、バックアップ履歴管理コンポーネントで、オブジェクトレベルおよびファイルレベルの詳細をユーザーが表示できるようにする新たなビューをユーザーに提供します。また、ユーザーは、オブジェクトの詳細情報が保存に含まれる場合はオブジェクトレベルから復元することもでき、オブジェクトの詳細情報が保存された場合はリンク データを復元することもできます。

IBMは、バックアップ リストを追加、コピー、削除する機能や、バックアップ リストの項目を編集する機能をユーザーに提供することによって、バックアップ リストの管理機能を改善しました。SQLビューでは、IBMは、ドキュメンテーション リンクを追加しています。

管理の面では、IBMは、新たなロールベースの使用タイプ、*SYSOPRを追加しました。これは、メディアおよびバックアップ情報への読み取り/閲覧アクセスを可能にし、バックアップおよび復元操作を実行する機能を可能にし、また、ユーザーがBRMS項目の所有者でない限り、変更、コピー、削除の操作を制限します。

IBMは、IBM i 7.4向けにはPTF番号「SJ09069」で、IBM i 7.5向けには「SJ09070」で、IBM i 7.6向けには「SJ09071」で、これらのBRMSアップデートを提供します。

IBM TS7785仮想テープ ライブラリー

IBM i は、TS7785 VTLをサポートするようになりました。

また、IBMは、IBM i ファミリーに新たなVTL、IBM TS7785を導入します。TS7785は、Power9プロセッサーを搭載し、VTL当たり1.57 PBの生容量を提供し、最大で11.77ペタバイトの圧縮データを保存することができます。TS7785は、物理LTO 5ドライブベースのTS4500をエミュレートし、最大で8つの32 Gb/秒ファイバー チャネル コネクタを介して、1秒当たり最大4ギガバイトの速度でホスト サーバーからデータをバックアップすることができます。

夏のTRで、TS7785はIBM i をサポートするようになります。IBMによると、TS7785はIBM i BRMSおよびIBM Storage Protectと統合され、ネイティブ接続またはVIOSを通じて動作するということです。

Whitney氏によれば、IBMは、System ZメインフレームからIBM i およびLinuxなどの分散型システム ファミリーへ、TS7700 VTLシリーズを持ち込むこととしたということです。「IBM i がTS7700シリーズ テープ ドライブに接続するのはこれが初めてです」と彼はFortra社ウェビナーで述べています。「これは、私たちのメインフレーム、私たちのSystem Zの領域で、これまでにかなり利用されていたテープ ドライブです。」

IBM i 顧客は、TS7785のGRIDアーキテクチャーに不慣れかもしれません。このアーキテクチャーは、複数のVLTがリンクされることにより、ストレージ容量およびレジリエンスを増大させることを可能にします。

「それはグリッド アーキテクチャーであるため、これらを複数持つことができ、それらは複製されるので、グリッドのどの部分からも自分のテープにアクセスすることができます」とWhitney氏は述べています。「これは、今日のこの業界での仮想テープ ライブラリーが動作する方法とは少し異なっています。」

高速バックアップおよびリカバリーに加えて、TS7785は、インライン圧縮および暗号化をサポートし、地理分散レプリケーションを提供し、ユーザーがポリシーベースの階層記憶機能を通じてデータを管理するのを支援します。

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