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IBMi海外記事2025.01.29

IBMによる2024年秋のCode for IBM i の機能強化

Alex Woodie 著

重厚で費用の掛かる統合開発環境(IDE)から、より軽量なオープンソースの選択肢への移行が進むにつれて、IBM i 開発者の間で、Code for i の採用が増え続けています。IBM i 向けの最新のテクノロジー リフレッシュ(TR)を通じて、IBMは、このVS CodeプラグインをRPGおよびCOBOL開発者にとってより有用なものにしています。

Code for IBM i は、IBMの主力となるIBM i 向けのJavaベースのIDE、Rational Developer for IBM i (RDi)に対して強い嫌悪感を抱くミッドレンジ界の神童、Liam Allan氏が生み出したものです。2022年夏に、このVS Code向け拡張機能の採用が増えると、IBMは速やかにAllan氏をソフトウェア エンジニアとして迎え入れ、同製品のさらなる開発を続けるためのリソースを提供しました。同製品のダウンロード回数は、40,000回以上となっており、2023年末の約25,000回から大幅に増加しています。

Allan氏の当初の計画通りにCode4iバージョン3.0を年内に提供するには時間切れとなりつつあるようですが、Allan氏と彼のチームは、ユーザーにとってプラスとなる素晴らしい機能を数多く提供してきました。もちろん、GitHubでのこの製品の開発は現在も進行中ですが、IBMは、IBM i 7.5 TR4および7.4 TR11のアップデートに、そうしたCode4iの機能強化も組み込んでいます(それを受ける形で、ここでもそれらについて取り上げています)。

10月8日のIBM i の7.5 TR5の 発表レターによれば、IBMは、IBMが 1年前に初めて提供したDb2 for i 拡張機能(vscode-db2i)に対するものも含め、Code4iにおける数多くの機能強化の提供を支援しているようです。このデータベース拡張機能には、「ノートブックのサポート、複数の結果セット、およびSQLエラー ロギング機能(SELF)ビューの統合」などの機能強化が追加されるとIBMは述べています。

Code4iでは、ポーランド語、ドイツ語、スペイン語、デンマーク語、およびフィンランド語版のサポート、DBCS(2バイト文字セット)処理の改善、デバッグ サービス管理の改善、ツールチップの強化、および表示、物理、論理ファイル用のローカル ワークスペース コンパイルといった機能強化がなされています。

また、 IBM i Development Extension Packの一部である、RPGLEコード拡張機能に対しても、機能強化がなされおり、IBMによれば、新たな「rpglintコマンドライン インターフェース」が追加されたということです。

さらに、発表レターでは、IBM i 開発者(Code4iおよび他のツールで作業する開発者を含む)のGitでの作業環境を改善するためにAllan氏によって開発された依存関係管理ツール、 Source Orbitに対する機能強化についても言及されています。Source Orbitのアップデートでは、長いSQLオブジェクト名のサポート、「ibmi-bobルール生成」の改良、レガシー ソース名の新たなサポート、および新たな「ファイル変更監視モード」のサポートがもたらされます。

その他にも、 IBM i SupportのTRに関するページ には、ローカル ワークステーションから非IFSソースをコンパイルする機能、システムへの接続をキャンセルする機能、SQLにおける記号でのホバリングのサポート、VS CodeでNew Navからステートメントを実行する機能、およびスキーマ ブラウザーの新たなコンテキスト メニューといった機能強化が記載されています。

GitHubのCode for IBM i プロジェクト は、現時点で、コントリビューターは47名で、284個のスターが付けられています。このソフトウェアは、現時点ではバージョン2.13.6が最新で、MITライセンスを通じて配布されています。Code for IBM i は、直接、VS Code内の「Extensions(拡張機能)」ビューから、またはVisual Studio Marketplaceの こちらのページからインストールできます。

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