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IBMi海外記事2019.04.11

DominoおよびNotes 10がついにIBM i へ

Alex Woodie 著

良いことは待つ者のところに訪れる、と言います。IBM i コミュニティは10年以上の間、DominoおよびNotesの新リリースを待っていました。先週、IBM i でバージョン10が利用可能になるとIBMから発表があったことで、その思いはようやく報われたようです。

DominoおよびNotes 10は、このビジネス コラボレーション プラットフォームのサーバー コンポーネントとして、2008年にDomino 8.5がリリースされて以来初のメジャー リリースとなります(バージョン9はマイナー リリース)。しばらくの間、プラットフォームの将来が宙ぶらりんな状態だったため、自身のキャリアの多くをDominoに捧げてきた多くの人々は、IBMが開発を続けてくれるのだろうかと不安を抱いていました。

2000年代初期の一時期には、iSeriesは、Domino(かつてのNotes-Dominoプラットフォーム、現在のIBMの呼び方で「Domino and Notes Platform」のサーバー コンポーネント)向けの、Windows NTに次ぐ2番目に大きなサーバー プラットフォームでした。多くのIBM i のショップがNotesおよびDominoソフトウェアでメール サーバーを稼働しており、IBMがOfficeVision/400を終了した後は特にそうでした。初の専用AS/400マシンは、覚えておいででしょうか、黄色い縞模様の「Bumblebee」オファリングでした。これが十分成功を収めたことを受けて、IBMは他の専用サーバーを提供することになったわけです。

DominoおよびNotesにも、ソーシャル メディア、モバイル インターフェース、およびRAD(ラピッド アプリケーション デベロップメント)機能などの新たな機能が加わるようになりましたが、多くのIBM i のショップは、そうした新機能を活用しなかったにしても、Dominoから離れることはありませんでした。2000年代初期のピーク時からは数が少なくなっているのは明らかですが、現在もIBM i ユーザーにはDominoのインストール ベースがかなりあるように思われます。

Domino復活への道は、Domino、Notes、およびSametime、Traveler、Verseなどの関連製品を共同開発するよう、IBMがHCL Technologies社に協力を求めた2017年の秋に始まります。両社は、忠実な顧客の関心をかき立て、来たるバージョン10のリリースでの新機能について新しいアイデアを募るためにDomino2025 Jamイベントを主催しました。

そのバージョン10は、2018年にWindows、Linux、および他の主要なOS向けにリリースされ、数多くの新機能がもたらされました。たとえば、新たなDomino/Notesアプリを作成するためのNode.jsのサポート、Xpagesの学習を不要にする機能、クラスターを含むデプロイメントでの新たな自己修復機能などが加わっています。

大きい方のDominoコミュニティがシャンパンを抜いてDominoおよびNotes 10のリリースを祝っていた一方で、IBM i 側は少し宙ぶらりんのままでした。歴史的にDominoおよびNotesインストール ベースの大きな部分を占めてきたIBM i 上のDominoおよびNotesの将来は、リリース日を含め、きちんと定まることはありませんでした。

宙ぶらりんの状態を終わらせたのは、先週の、Domino 10.0.1およびTraveler 10.0.1.1が2月5日よりIBM i バージョン7.2および7.3で利用可能になるとのIBMの発表でした。この知らせを大歓迎したのが、Kim Greene Consulting社でDomino on IBM i 開発者およびコンサルタントとしてキャリアを築いてきたKim Greene氏です。

「この驚異的で、機能豊富な、自己回復機能を備えたリリースが、Dominoとほぼ同義とも言うべきハードウェア プラットフォームであるIBM i で利用可能になるとのこと、皆さんも私と同じようにワクワクしていることと思います」と彼女は先週のDomino Divaブログに記しています。「統合化され、セキュアで、スケーラブルで、高度な可用性を備えています。」

IBM i 7.3とともに、IBM i 7.2がサポートされたことが特に良かったとGreene氏は記しています。「サポートされるリリースは、7.2、7.3、および7.4(リリースされた場合)です」と彼女は記します。「心の底からホッとしたのは、7.2がサポートされることでした。」

Greene氏によれば、Domino10.0.1で提供されるIBM i 固有の機能強化がいくつかあるとのことです。たとえば、夏時間の設定管理を簡略化する新機能です。今回のリリースでは、新たなサーバーを構成するとき、Dominoはデフォルトで*TIMEZONEに設定する、と彼女は述べています。以前は、管理者がシステムを誤って構成するケースがよくありました。これは「長年の懸案でした」と彼女は記しています。

新リリースで解決されたもうひとつの構成の問題は、JVM構成の変更に関するものです。デフォルトのJVMは32ビットJVM 8ですが、代わりに64ビットJVM 8リリースを使用したいというDomino on IBM i ユーザーもいるかもしれません。Greene氏によれば、セットアップに追加された新たな変数のおかげで、32ビットJVMと64ビットJVMを簡単に切り替えられるようになりました。また、Domino 10.0.1では、デフォルトでMEMCHECKがオンになります。これは管理者がプログラムをデバッグするときに便利です。

また、ライセンス プログラムの実行ファイルがインストールされるデフォルト ライブラリーも変わります。「ライブラリーは最大長が10文字ですので、QDOMINO8xxやQDOMINO9xxといった命名方式は、バージョン10.xでは使えなくなります」と、Kim Greene Consulting社社長のGreene氏は記します。「そのためライブラリー構造は、バージョン10.0.1ではQDOM100001に変わります。」

Domino 10.0.1は、英語版で利用可能です。グループ1言語パックが利用可能であり、 ドイツ語、スペイン語、イタリア語、フランス語、ブラジル ポルトガル語、日本語、韓国語、簡体字中国語、および繁体字中国語がサポートされます。また、IBMでは、IBM i 向けDomino 10.0.1の新機能について説明するWebページも開設しています。

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