IBM i 7.2 TR 2 および IBM i 7.1 TR 10 による、パフォーマンス、使いやすさ、および統合性の強化
IBM® i 7.2 Technology Refresh 2 (IBM i 7.2 TR2) および IBM i 7.1 Technology Refresh 10 (IBM i 7.1 TR10) は、中小企業および大企業向けに以下の新しいフィーチャーおよび機能を提供します。
- IBM DB2® for i は、アプリケーション開発者およびデータベース技術者がビジネス・コンピューティング要件の変更に効率的に対応できるようにする新しい SQL 機能を追加します。
- 新しい SQL ベースの IBM i サービス・インターフェースにより、顧客は、システム API へのコード化を必要とせずに、情報のアクセス、変換、整理、およびサブセット化を行うことができます。
- SNMP の機能拡張により、アプリケーションおよびファイアウォール構成の簡素化を可能にします。
- Open Source LPO 5733-OPS の機能拡張には、いくつかある改善の中で特に Python 言語のサポートが含まれています。
- Integrated Web Services Server サポートで提供される REST ベースのサポートは、ユーザー定義のメディア・タイプの復帰および出力データの処理の改善をサポートするために改善されています。
- IBM i Software Development Kit for Javaは、Java 8 をサポートするために強化されています。
- IBM i Access Client Solutions は、5250 エミュレーター・エクスペリエンスを著しく改善するように強化されており、その他の新しいフィーチャーを追加します。
- IBM i Access for Web 製品 (5770-XH2) と一緒に提供される IBM i Access Mobile は、一般出荷可能になりました。 IBM i Access Mobile は、モバイル・デバイスから IBM i システムの管理およびアクセスを行うためのモバイル・セントリック・ソリューションを提供します。
- Application Runtime Expert インターフェースは、 IBM i エンタープライズにわたって PTF を容易に配布できるようになりました。
- 新しい IBM i BRMS (Backup, Recovery, and Media Services) 機能は、適切なネットワーク・セットアップを確認する際の使いやすさを改善し、集中メディア移動を可能にし、さらに IASP における「Q」ユーザー・ライブラリーの保存を可能にします。
- RPG IV プログラミング言語は、追加の PCML サポートを組み込むように拡張され、生産性の向上を支援し、RPG 言語を最新化します。
- 磁気テープ・ドライブの SAN マルチパス・サポートにより、構成の複雑さが減少し、パスの冗長性が許容されます (IBM i 7.2 のみ)。
- IBM i は、一部の PCIe3 SAS アダプターおよびディスクのエラー・メンテナンス・シナリオのリカバリー時間を著しく削減しました。
- 最新の Power®ハードウェアおよび入出力装置のサポート。
概要
IBM i は、リレーショナル・データベース、セキュリティー、Web サービス、ネットワーキング、およびストレージ管理の各機能を、高い信頼性のもとで統合しています。この製品は、幅広い観点から高度に安定したデータベースと、ビジネス・アプリケーションを効率的にデプロイするミドルウェア・ファウンデーションを提供します。
IBM i 7.2 TR2 および IBM i 7.1 TR10 により、 DB2 for i (オペレーティング・システムに組み込まれる) では、新規および拡張 SQL 機能、データベース技術者の生産性、SQL Query Engine (SQE) パフォーマンス、および SQL を使用して IBM i オペレーティング・システムの詳細にアクセスする機能に、引き続き重点的に取り組みます。最新の DB2 PTF グループに移行することにより、顧客は、広範囲のユーザー向けの重要な新機能を提供するデータベースを持つようになります。
IBM は、 IBM i 7.2 TR2 および 7.1 TR10 で新しい SQL ベースのサービスを引き続き提供します。いくつかの新しい IBM i サービスが提供され、SQL を使用して IBM i オペレーティング・システムの詳細のアクセス、変換、整理、およびサブセット化を効率的に行う機能を拡張します。
IBM i 7.2 および 7.1 の SNMP に対する最近のネットワーキング機能拡張により、アプリケーションおよびファイアウォール構成の簡素化が可能になります。 SNMP は、ランダム一時ポートではなく UDP ポート 161 を介して応答を送信し、ファイアウォール構成を簡素化するようになりました。 SNMP は GetBulk 要求もサポートするようになり、アプリケーションが多量のデータを取り出すためのより簡単な方法を提供します。 ストレージ・プールおよびディスク装置のブロック・サイズを構成する機能により、SNMP マネージャーは、大容量のストレージ・プールおよびディスク装置の正確なサイズを計算することができます。
IBM i は、引き続き IBM i でのオープン・ソース・エコシステムの機能拡張を進めています。Open Source LPO 5733-OPS が拡張され、Python (Option 2) のサポートと、 IBM i 7.2 TR2 および i 7.1 TR10 の Option 1 で提供される Node.js サポートに関するその他の改善が組み込まれています。
Integrated Web Services Server サポートで提供される最近公表された REST ベースのサポートは、ユーザー定義のメディア・タイプの復帰および出力データの処理の改善をサポートするためにさらに改善されています。
IBM i 7.1 と 7.2 (5760-JV1 と 5770-JV1) の両方の IBM Developer Kit for Java は、 Java 8 をサポートするために拡張されています。
IBM i Access Client Solutions (IBM i システムにアクセスするための戦略的インターフェース) は、5250 エミュレーター・エクスペリエンスを著しく改善するように強化されており、多くの新しいフィーチャーを含んでいます。
このモバイル機能 (IBM i Access for Web 製品 (5770-XH2) と一緒に出荷される) は、一般出荷可能になりました。Secure Telnet だけでなく、多くの新しいモバイル・セントリック・フィーチャーが組み込まれています。
Application Runtime Expert インターフェース (5733-ARE) は、IBM i エンタープライズにわたって PTF を容易に配布できるように拡張されています。
IBM i BRMS は、その PTF グループを介して定期的な機能拡張セットを提供します。これらの最新の機能は、適切なネットワーク・セットアップを確認する際の使いやすさを改善し、集中メディア移動を可能にし、さらに IASP における「Q」ユーザー・ライブラリーの保存を可能にします。
POWER8 テクノロジーを使用した Power Systems には、追加の構成オプション (PCIe Gen3 入出力拡張ドロワーを Power S814 および S824 システムの一部のモデルに接続するサポート、追加の PCIe Gen3 入出力拡張ドロワーを Power E870 および E880 システムに追加するサポート、および追加の System Node ドロワーを Power E880 Enterprise システムに追加するサポートを含む) があります。 これらのオプションにより、 POWER8 テクノロジーを使用した既存の Power Systems 向けにさらに多くのワークロードを統合することができます。
新規の 10Gb イーサネット・カードのネイティブ・サポート、ネイティブ SRIOV サポート、および VIOS サポートにより、入出力オプションの幅も広がりました。さらに、IBM i 7.2 TR 2 では、IBM i は、最先端の高速ディスク・ストレージである、強力な Flash Systems 900 へのネイティブ接続および VIOS NPIV 接続をサポートします。 これらの発表により、POWER8 テクノロジーを搭載した Power Systems に対するワークロードのニーズの増大を補完する最新テクノロジーに対するサポートを提供し、以前に可能であったものより大きい容量および小さい占有スペースを求める要求を満たします。
冗長パスを含んだ SAN 構成でのテープ・ライブラリーと独立型磁気テープ・ドライブを使用した IBM i の構成は、複雑なものになっています。 IBM i 7.2 TR 2 の場合、最大 8 個の冗長パスを含んだネイティブと VIOS NPIV の両方のテープ構成を構成することができ、優先パスを指定することができます。
SAS デュアル・アダプター構成での SAS アダプターおよびディスクのエラーおよび並行保守操作の一部のタイプでは、自動エラー・リカバリーが行われる際に、使用中のシステムでパフォーマンスが低下しました。 IBM i 7.2 TR 2 および IBM i 7.1 TR 10 では、これらのシナリオの一部に対するリカバリー時間が大幅に削減されます。