サポートチーム便り2022.03.23
論理ファイルの復元の手間を減らせるコマンドがあるんです
Question
複数のライブラリーを復元処理する時に、物理ファイルと紐づいた論理ファイルが異なったライブラリーに存在する時があります。
物理ファイルを先に復元してから紐づいた論理ファイルを復元すると問題ないのですが、復元する順番で論理ファイルが入っているライブラリーを先に復元しようすると、物理ファイルが存在しないので、論理ファイルが復元されない場合があります。
その時は、復元ログを確認して再度論理ファイルを復元しています。
よって、復元処理→ログ確認→復元処理と手間がかかります。
何か良い方法はありませんか。
Answer
復元コマンド(RSTLIBやRSTOBJ)を実行する時に、パラメータ 据え置きID(DFRID)を指定すると、物理ファイルが存在せずに復元されなかった論理ファイルがあった場合、ログを確認しなくても復元する方法(コマンド)があります。
手順
- 復元コマンドを実行する時に、パラメータ据え置きID(DFRID)を指定します。
※例:赤枠内@RST001(任意の値)を指定しました。 - 復元処理が完了したら、復元されなかった論理ファイルを復元します。コマンド: RSTDFROBJ(据え置きオブジェクトの復元)を実行します。
これで、論理ファイルが復元されます。
RSTDFROBJ を実行すれば復元された論理ファイルの据え置きIDの情報はリスト(ある物理ファイル)から削除されます。
しかし下記の参考サイトに記載があるように、いずれかの問題があった際に据え置きIDがリストに残ってしまう可能性があり、次に同一の据え置きIDを用いて復元を試みた際に再度復元をしようとして"CPF3232:ライブラリー&2のファイル&1はすでに存在します。"等のオブジェクトが復元されなかったメッセージなどが表示される可能性があります。
お作法的にRMVDFRIDをすると良いかもしれません。
ご参考サイト
- 「Using DFRID to Allow Restoring Ligical Files before Physical Files」
https://www.ibm.com/support/pages/node/643399 - 「復元中のオブジェクトのジャーナル処理の据え置き」
https://www.ibm.com/docs/ja/i/7.4?topic=receivers-deferring-object-journaling-during-restore
by あすと