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IBMi海外記事2026.03.25

2026年はPowerおよびIBM i のアップグレードにとって良い年になる模様

Timothy Prickett Morgan 著

最新の「IBM i Marketplace Survey」の調査結果を手に取ることは、毎年の楽しみになっています。この市場調査は秋にデータが集められ、翌年1月に結果が公開されます。「IBM i Marketplace Survey」は今年で12回目となります。この調査を、HelpSystems社(現Forta社)のTom Huntington氏とともに始めたのは、私たちの仲間の故Dan Burgerであることは決して忘れません。私たちは、できるだけ多くの方に調査にご参加いただけるよう呼び掛けを行っています。調査データは、顧客ベースをモデル化する際の基礎資料として使用され、読者の皆さんとも共有されます。

新たなPower11世代のプロセッサーが7月に発表され、秋から冬にかけて大量に出荷されるようになって迎えた新年であるので、まずは、調査に回答した315名のユーザーが、2026年に計画していると回答したアップグレードの予定について見て行こうと思います。この調査データの統計的な有意性については議論の余地があるかもしれませんが、実際、手元にあるデータはこれがすべてですので、今あるデータから、できるだけ多くの情報を読み取るよう努めるだけです。

2026年におけるアップグレードの予定

2026年にハードウェアまたはソフトウェアのアップグレードを行う予定がありますか?

ご覧の通り、調査回答者の8%は、今年、システム ハードウェアのみをアップグレードする予定だと回答しています。別の25%は、システム ソフトウェアをアップグレードする予定だとしています(回答者がシステム ソフトウェアとアプリケーション ソフトウェアを混同しているというようなことはないと思いますが、上のグラフを見たところでは、質問の尋ね方に曖昧なところがあると思います。 ハードウェア は明確に システム ハードウェアという意味になりますが、 ソフトウェア と言った場合は、必ずしも システム ソフトウェアのみを意味するわけではないからです)。そして、別の37%は、ハードウェアとシステム ソフトウェアの両方をアップグレードすると回答しています。何もしないと回答した顧客は30%のみでした。ということは、顧客の70%は何らかのアップグレードを行う予定だということです。

これらはなかなかの数字です。Power10ラインが一段落しつつあった1年前は、ハードウェアをアップグレードすると回答していた顧客は6%のみでした。そして、ハードウェアとソフトウェアをアップグレードするとの回答は30%のみ、ソフトウェアをアップグレードするとの回答は23%のみでした。つまり、顧客の42%は、2025年は様子見の姿勢を決め込んでいたということになります。私たちは2025年のPower Systems収益は20億ドルと予測していましたが、その予測に達しなかった一因は、そこにあったのかもしれません。もちろん、可能性はゼロではありません。

2026年の数値データを別の面から見れば、調査回答者の45%は、今年、ハードウェアのアップグレードを行うと回答しているということになります。それにしても高い割合です。AS/400およびPower Systemsのショップは、マシンを5年、6年、さらには7年間、運用し続けていることが多いので、特にそう思えます。このことから別の視点が生まれました。ハードウェア アップグレードは、必ずしもシステムを入れ換えることに限られるものではなく、既存のマシンで追加のキャパシティーのアクティベーションを行うだけというケースもあり得ます。これはもっともなことです。確かに、新しいシステムも、キャパシティーのオンデマンド アクティベーションも、どちらも「ハードウェア アップグレード」です。顧客は、より多くのキャパシティーのためにより多くの資金を費やすからです。

調査回答者がどちらの方式でハードウェア アップグレードを考えているのかは興味深いところです。記憶が確かなら、私はこの違いについて初めて気が付きました。調査結果を紹介するウェビナーに出演した際も、この点については思い及びませんでした。もっとも、2026年に顧客ベースの半分近くがアップグレードを検討しているようだというのは、数日間、気になっていたことではありましたが。

もちろん、これは素晴らしいことですが、私たちが顧客について抱いている認識とは相容れないところもあります。顧客はシリアル ナンバー アップグレードを嫌がります。5年未満のマシンの場合、早めに投資を償却することを余儀なくされることになるからです。また、顧客は、システムのアップグレード(ここでは、IBMからの公式なアップグレードや古いマシンの新しいマシンへの交換によって、プロセッサー世代を変更することを意味します)をできるだけ先延ばしして、比較的高額となるPower SystemsアイアンおよびIBM i ソフトウェアへの投資から、できるだけ長い期間にわたって、できるだけ多くを搾り出そうとするからです。

ほとんどの場合、車やトラックの買い替えと何ら変わりません。自動車リースでは、3年ごとに新しい車に乗り換えることもありますが。返却された車やトラックは他の誰かが購入するか、あるいは、レンタカー車両になるか、ディーラーによって中古車市場で販売されます。この例えはシステムでも成り立ちます。このグラフからは、誰がどの程度、最新世代から遅れているのかも分かりません。アップグレードを何世代か見送ることにより、コストを節約することで良しとしているということです。

良い知らせは、ほとんどの顧客が今年は何らかのアップグレードを行うと回答しているということです。IBM i 7.2の保守が終了し、IBM i 7.3が延長サポートに移行していることから、こうした以前のリリースを使用している顧客は、何らかの対応を行う必要が生じることになりますが、ソフトウェアをアップグレードするのは比較的簡単です。IBMは4月30日でIBM i 7.4の販売を終了します。そして、そのリリースは9月30日からは延長サポートに移行します。それによって、IBM i 7.5またはIBM i 7.6について検討するよう促される顧客も少なくないでしょう。そのことは、購入できる最も古いマシンが、IBM i 7.5を稼働するPower9システムということになることを意味します。来たるPower S1112「mini」マシンについてIBMがどのようなことを発表するかによっては、多くのエントリー ショップは、躊躇することなく、Power11上のIBM i 7.6へと一気に移行することもあるかもしれません。

どうなるか楽しみです。

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