長く曲がりくねったIBM i の道、君の扉に続いている
あなたの会社のビジネスを稼働しているマシンほど、長い伝統を持つモダンなプラットフォームはなかなかありません。いつの時点で線引きするかにもよりますが、Power Systemsアイアン上で稼働するIBM i プラットフォームは、1969年のSystem/3、または1978年のSystem/38、または1983年のSystem/36、または1988年のAS/400まで遡ります。どのように線引きするとしても、これは、継続的にアップグレード可能であってアップグレードされているオペレーティング システムおよびデータベース プラットフォームの組み合わせと、その基礎となるハードウェアとしては、実に長い期間です。
IBM i プラットフォームの前身は遠く過去へと遡りますが、IBM i ロードマップは、未来のずっと先まで伸びています。どれくらい先まででしょうか。2035年以降といったらどんな感じでしょうか。オペレーティング システムの最先端は、そちらこちらの他の領域ほど速くは進みません。
まずは認めておいた方がよいことは、この40年間で、すべてのオペレーティング システム カーネルおよびスタックの変化のペースが遅くなっていることです。機能の数としては今も大体同じであるのかもしれませんが、それらの機能は、概してあまり劇的なものではなくなっています(もちろん、OS/400およびIBM iの各バージョン、およびそれ以降のリリースには、明らかな例外がいくつかありますが)。オペレーティング システムの最先端は、そちらこちらの他の領域ほど速くは進みません。このことは、IBM i に当てはまるのと同様に、z/OS、Unix、Windows Server、およびLinuxにも当てはまります。
良いことなのか、良くないことなのか分かりませんが、そういうことです。
現行のIBM iロードマップを基にすれば、次のIBM i リリース(上図では「iNext」と示されています)は2025年と予想され、次いで、これまでの例に倣うとすれば、間違いなく、「iNext + 1」リリースは2028年ということになるでしょう。これらのリリースは、IBM i 8.1およびIBM i 8.2と呼ばれることになり、Power11およびPower12プロセッサーと時期を合わせて発表されることになりそうです。Powerチップと、IBM i バージョンおよびそれと同時に明らかにされるリリースの命名方法には、何らかの意味合いがもたらされると思われます(「8.1 on Power11」、「8.2 on Power12」など)。
ロードマップの以下の部分は、確かに、2025年および2028年に異なるバージョン/リリースが見込まれるという予想の裏付けになっています(下図参照)。
改めて言いますが、概して、標準サポートは、リリースごとに、7年間、そして通常はPowerプロセッサーの3世代または4世代にわたって利用可能です。IBM i 7.1は、Power6+、Power7/7+、Power8、およびPower9プロセッサーにまたがってサポートされました(Power9アイアンでは制限付きサポートのみ)。IBM i 7.3は、Power7/7+、Power8、Power9、およびPower10でサポートされました。Powerチップの「プラス(+)」バージョンを異なるバージョンとみなしていませんが、よりソフトウェア リリースに似ています。「プラス」チップではアーキテクチャーが少し微調整されました。そして、変更は、普通はチップ製造プロセスにおけるプロセス シュリンクです。
これは、どのプラットフォームにも引けを取らないくらい積極果敢なロードマップであるとともに、公開されている唯一のロードマップです。
Windows Server 2022(最新のWindows Server)は、2021年に登場し、2031年までサポートされます。Windows Server vNext(現時点ではWindows Server 2025として知られています)は、今年1月に発表されたばかりであり、おそらく、今秋にはリリースされ、2034年までサポートされることになるでしょう。
Red Hat Enterprise Linuxリリースは、3年または4年おきに提供され、7年間の標準メンテナンス、その期間を過ぎてからもう6年間または7年間の延長メンテナンスがあります(合計13~14年間)。RHEL 8は2019年5月に提供開始され、2029年5月までサポートがあり(延長サポートは2032年5月まで)、RHEL 9(2022年5月に登場)は2032年5月までサポートがあります(延長サポートは2035年5月まで)。明らかに、Red Hatの延長サポートは、IBM i やWindows Serverに比べてより手厚くなっていますが、それぞれの延長サポートにどれくらい費用が掛かるのかについては誰も知りません。