IBM、Power8マシンの保守サービスを2024年に終了へ
「どんな良いことにも終わりがある」という諺がありますが、Power8ベースのPower Systemsマシンも例外ではないようです。Power10マシンが活況を呈している中、IBMがこうしたビンテージのPower8システムの営業活動およびサポートの幕を閉じようとしているのも、驚くには当たりません。この1年間、営業活動は徐々に縮小しており、そしていよいよ、IBMは保守サービスの2024年終了を発表しました。
すべてのマシンの保守契約およびサポートを同じ日に一斉に終了させるのではなく、11月15日付けの 「922-117」発表レターに示されているように、IBMは、保守サービス終了日を、一定のシステムのグループごとに3つの時期に分けて設定しています。概要を以下に示します。
- 2024年3月31日。Power Systems S812LC、Power Systems S822、Power Systems S822L、Power Systems 822LC(モデル8335-GTA)、Power Systems 824、Power Systems 824Lマシン、およびPure Application System W3700マシンのすべてのバリアントの保守サービスが終了します。
- 2024年5月31日。Power Systems S812L、Power Systems S814、およびPower Systems 822LC(モデル8335-GCA)マシンの保守サービスが終了します。
- 2024年10月31日。Power Systems S821LC、Power Systems S822LC for Big Data、Power Systems S822LC for HPC、Power Systems E850C、Power Systems E870、Power Systems E870C、Power Systems E880、およびPower Systems E880Cマシンの保守サービスが終了します。
ご想像の通り、IBMでは、顧客にPower10マシンへの移行を推奨しており、上述のマシンそれぞれに、推奨の後継製品を提案しています。これはもちろん参考になりますが、ほとんどの顧客は、保守サービスなしで稼働するか、サードパーティの保守サービスを利用するか、ピカピカの新しいPower10マシンへアップグレードするかのいずれかに決めることになります。多くの顧客には、IBM i 7.4またはIBM i 7.5への移行という選択肢はありません。そのため、彼らはIBM i 7.1に留まるのかもしれませんし、あるいは、それどころか、Power7以前のマシンでIBM i 6.1を使用するのかもしれません。
IBMがPower8マシンで制限付きのハードウェア保守サービスを提供する条件は設定されていますが、今回の発表では、言及されてはいるものの、概要は示されていません。
Power8マシンをご使用で、サードパーティの保守サービスの利用に関してアドバイスが必要な場合は、お問い合わせいただければ、何かお役に立てることがあるかもしれません。