IBMはRDiのアップデートも提供
来週、IBMは、先月発表したばかりのIBM i 7.3および7.4向けテクノロジー リフレッシュに組み込まれた機能を含む、PTFの提供を予定しています。もちろん、それらのアップデートに対しては、注目しておきたいところです。しかし、IBMがTRで「アナウンス」した機能の中には、何か月か前にリリースされているものもあるようです。Rational Developer for i(RDi)の機能もその1つです。
RDiの最新リリース(バージョン9.6.0.8)は、IBM i 7.3 TR9およびIBM i 7.4 TR3の1つのフィーチャーとして提供されました。 IBMは、確かに それらのTRを10月6日に発表 しており、それらの提供予定は11月13日としています。しかし、まさにそのRDiのリリースは、 Doug Bidwell氏による「IBM i PTF Guide」に記されているように、実際、4月下旬に提供されています。
そのため、RDi 9.6.0.8は厳密には新たなリリースとは言えませんが、念のため、この記事では、RDi 9.6.0.8で提供される新機能についていくつか紹介してみようと思います。IBM i コミュニティが新たな技術を採用する速さを考えると、このリリースのRDiに含まれる機能は、少なくとも一部の皆さんにとっては新機能と言える可能性も十分にありそうです。
RDi 9.6.0.8はあっと驚くような発表でありませんが、そこには、RPGおよびCOBOL開発者から要望があった小さな新機能やアップデートが数多く組み込まれています。
最初に取り上げるべきは、IBM i 7.3 TR9およびIBM i 7.4 TR3でIBMが導入したRPG言語の新機能のサポートです( 先月の翻訳記事を参照)。これには、FOR-EACH命令コード(%RANGEおよび%LIST組み込み関数)、DEBUG(*RETVAL)制御キーワード、EXPROPTSキーワードの機能強化、および新たなREQPREXPコマンド パラメーターが含まれます。これらのRPG言語機能は、Rational Development Studio(5770-WDS)製品に含まれるコンパイラーで提供されます。
また、別個にJavaランタイム環境がインストールされている必要はなく、ユーザーは、RDiからAccess Client Solutions(ACS)を起動できるようになります。このアップデートは、顧客が、RDiとACS(オープンソース ソフトウェアも含めて、IBM i の機能にアクセスするための不可欠なツール)で作業しているときに、ある程度のJavaランタイムの悪化を避けるのに役立つことが期待されています。
また、このリリースでは、IFSに保存されているILE RPGソース コードから「/copy」および「/include」ファイルを開く機能も追加されました。
Content AssistがSQLコードをオートフォーマットしてしまう問題に悩まされていた開発者は、SQLがオートフォーマットされることがなくなると聞いて喜ぶことでしょう。フォーマットが行われるのは、ユーザーがフォーマット アクションを呼び出したときのみになるとIBMは述べています。
その他にも、IBMはRDi 9.6.0.8で、ほとんどは小さなものですが、多種多様な問題を修正しています。たとえば、「display whitespace characters」(空白文字を表示)によりRPGLEソース コードが見づらくなる、プロパティ ビューで表示される参照フィールドの値が正しくない、SQLに埋め込まれたCRLFシーケンスがリモート・システムLPEXエディターによって処理されない、DBCS文字を持つコピー メンバーを参照するRPGLEメンバーの編集に関する問題などです。
RDi 9.6.0.8 における修正の一覧は、こちらのIBM Webサイトでご覧になれます。