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IBMi海外記事2015.07.22

Power8に新しいI/Oオプション

Guild Companies, Inc.
Timothy Pricket Morgan 著

IBMは、やや速いPower8エントリープロセッサーとハイエンドの新Power Systemsラインの発表で、新しい多くの周辺機構と周辺拡張ユニットのセットを同時に発表しました。Power8のハイエンドとローエンド双方のショップはシステムに接続できるPCI-Express 3.0の数量を増やすことが可能になります。

Power Systemsラインの小さなシステムパッケージに詰め込まれるメモリーとCPUの量が絶えず増え続けている現状を考えると、このI/Oとストレージの拡張は大きな意義があります。しかしながら、このI/Oとストレージ量の拡大は前世代のPower7とPower7+システムで可能であった量には依然として達していません。

新しいI/Oオプションの詳しくは発表レターをご参照ください(announcement letter 115-021)。キーとなるのはPCI-Express Gen3 I/O Drawerで、比較的CPUのニーズが少ないにもかかわらず大量のストレージとI/Oを必要とするIBM iのショップにとってとりわけ大切です。これらの顧客は、IBM iが4ソケットのPower E850のミッドレンジマシーンでは稼働しないので、2ソケットのPower S814と新I/Oに導かれるでしょう。今の時点ではまだ反応がありませんが、顧客とリセラーがひとたびこれらの意味あいを理解すると、彼らはIBM iがPower E850でサポートされることを要求し始めると思われます。Power E850は、Power S824と新I/O拡張ドロワーを使うよりも、ストレージのオプションを広げ、いっそう多くのディスクを直接接続できるからです。

IBMはこのPCI-Express 3.0拡張ドロワー、Feature #EMX0をPower E870とPower E880エンタープライズマシーンへの接続に向けて昨年発表し、いまドラワーの数は2倍に増え、またFeature #EMX0を小さいPower8マシーンに向けた拡張ユニットに指定しています。下図はエントリーPower8マシーンの概要で、ご存知のとおりIBMは「スケールアウト」と呼んでいます。サーバークラスターでX86マシーンに代わるシステムとして売ろうとしているからです。

製品情報01

多くのIBM iのショップにとって、エントリーマシーンはメインとなるデータベースのエンジンです。これはまたHewlett-PackardのOpenVMSベースにも当てはまります。しかしながら、このシステムに直接接続できるよりも多くの数のストレージをショップは必要としています。IBMはInfiniBandを導入して、GX++と呼んでいるポートと12Xリンクを経由して外部I/O拡張ドロワーに中央演算処理複合システムをリンクするために使っていました。私は実質的な直接接続周辺装置であるこのような高速の拡張に向けたエントリーとミッドレンジのマシーンを他に知りません。Power8マシーンによって、IBMはInfiniBandベースのGX++ポートを止めて、外部周辺装置をメインシステムに繋ぐためにPCI-Expressを使っています。下図は新拡張ドロワーを2ソケットPower8マシーンの後部に繋いでいる状況です。

製品情報02

上図のとおり、周辺装置の拡張は各半分の拡張ボックスのためにシステムのふたつのPCI-Expressのスロットを使っています。IBMはもっと早くMellanox Technologies製の現在56 Gb/秒と100Gb/秒のスピードを持つInfiniBandのリンクに移行しておくべきでした。古いGX++ポートは20Gb/秒で稼働していました。これらのスピードで稼働するInfiniBandがベースになっていたからです。以下は拡張ドロワーの新旧比較です。

製品情報03

新しいFeature #EMX0拡張ドロワーははるかに多くの帯域幅を持ち、GX++ポート及び12Xループに向けた単なる20Gb/秒と比較して32GB/秒で稼働するふたつのリンクを有しています。古い拡張ドロワーはPCI-Express 1.0 x8スロットをサポートするだけでした。これはストレージとネットワークのコントローラーには良いのですが、速いPCI-Expressスロットを求める今日のアクセラレーターとフラッシュカードには適していません。このシャーシーはハイエンドの作業と特定の種類のアクセラレーターに向けて設計されたものと思います。必ずしもエントリーのIBM iのショップに向けたものではありません。それにもかかわらず、帯域幅は役に立ちます。IBMによれば、Feature #5877拡張ドラワーを持つPower7マシーンは1スロットについて平均1 GB/秒から2 GB/秒の帯域幅を提供します。繋がっているドロワーとスロットの数に依存しますが、Feature #EMX0ドロワーの1スロットにつき5 GB/秒よりははるかに少ない数値です。GXX+ポートと2Xループは新ボックの最大12スロットに比べて単一マシーンで20スロットの接続が可能と言われていました。

以下は、新しいI/O拡張ドロワーと一体となっているエントリーPower8マシーンのスロット比較です。

製品情報04

周辺フィーチャー分野で、IBMはIBM i、AIX、Linux、及びVIOSで稼働する4ポートの10 GB/秒 Ethernetアダプターが発表されました。光ファイバーケーブルのFeature #EN16と銅線のFeature #EN18です。また、新56 GB/秒のInfiniBandアダプターも発表されています。これは新しい2ポートの1Gb/秒Ethernetアダプターに向けたカードではありません。新2ポート1Gb/秒EthernetアダプターはInfiniBandの待ち時間を顕著に低減するRemote Direct Memory AccessプロトコルのRoCEインプリメントをサポートします。さらにRAIDデータ保護と12 GBのキャッシュを含む新SASアダプターが発表されました。これはとりわけ重い構成には役立つでしょう。

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