今まで高価だったSQLのライセンスが無償になったと聞いたのですが!?
Question
先日、今まで有償ライセンスであった5770-ST1(IBM Db2 Query Manager and SQL Development Kit for i)が無償で使用できるようになったと聞きました。
どのようにすれば使用できるのでしょうか。
Answer
ご存知の通り、現在ライセンスST1は無償化されています。
ただし、ソフトウェアライセンス自体はキーを必要としているので、キーチェックを無効化する個別PTFを適用することで、永続的に使用できるようになります。
ライセンスの導入およびPTFの適用の流れは以下のようになります。
ライセンス導入の有無確認
- コマンド「DSPSFWRSC」を実行
- ライセンス「5770ST1」が入っているかどうかを確認する
導入されている場合は、3へ
ライセンスの導入(併せてPTFグループの適用)
- メディア「B_GROUP3_04」を光ディスク装置に装填する
- コマンド「RSTLICPGM LICPGM(5770ST1) DEV(xxx)」にて導入する
※あるいは「GO LICPGM」→「11. ライセンス・プログラムの導入」でも導入可能
導入時にライセンス受諾のメッセージが表示されますので「F14 受諾」を押す - ライセンスの導入が完了した旨のメッセージが出ます。
- コマンド「DSPSFWRSC」にてライセンスが導入されていることを確認します。
- ライセンスを導入すると、一部のグループPTFが「未導入」の表記となります。
コマンド「WRKPTFGRP」を実行し、必要に応じてグループPTFを適用してください。
適用しなくても使用できますが、不具合が発生する可能性があります。
ライセンスのキーチェックを無効化するPTFの適用
PTFの適用は、「GO PTF」の「8. プログラム一時修正パッケージの導入」より適用できます。IPLが必要になりますので、業務停止可能な時間帯に行ってください。
なお、バージョンによってPTF番号が異なりますので、以下をご参照ください。
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7.5: SI83648(最新:SI84894)
7.4: SI83647(最新:SI85273)
7.3: SI83646(最新:SI84892)
----ライセンスキー期限が有効になっている場合、SQLに関するコマンド、例えば「STRSQL」を実行すると満了までのカウントが開始されます。
キーが完全に無効になっている事を確認する場合、以下の操作を行ってください。
- 「STRSQL」を実行後、また元の画面に戻る
- コマンド「CALL QSFWINV」を実行し、ライセンス「5770ST1」の満了日付がブランクになっていることを確認してください。
最近はSQLがプログラムで使用できる方が、何かと融通が利く場面も多いかと思います。
プログラムにSQLを組み込まれる場合は必要なライセンスとなりますので、導入をご検討いただければと思います。
【 補足 】
5770-ST1と同様に、以下のライセンス・ソフトウェアも無償で利用できるように変更されています。キーチェックPTFを含め利用にあたっての手順は上記同様です。
- InfoPrint Server (5722-IP1)
- Advanced DBCS Printer Support (5761-AP1)
- Communications Utilities (5761-CM1)
- Advanced Job Scheduler (5770-JS1)
- Performance Tools (5770-PT1)
- Query for i (5770-QU1)
- IBM i Access Family (5770-XW1)
IBM i (5770-SS1)の以下オプション機能群
- Media & Storage Extension - Opt 18
- PSF 1-55 IPM Support - Opt 36
- PSF 1-100 IPM Support - Opt 37
- PSF AnySpeed - Opt 38
- HA Switchable Resource Opt 41
- HA Journal Performance - Opt 42
by . かんぴょう木綿さん