SAV コマンドの活動状態保管パラメーター SAVACT(*YES) と (*SYNC)の違いは?
Question
SAV コマンドでIFS領域のあるディレクトリーを保管していますが、活動状態保管パラメーター SAVACT (*YES)とSAVACT (*SYNC) の違いは何でしょうか?
Answer
SAVACT は、「バックアップ・ジョブによる処理中でも他のジョブから使用することが出来る」という機能です。
あくまでも、バックアップ・ジョブによる"処理中"に他のジョブから使用できるという意味です。
SAV コマンドをSAVACT(*YES or *SYNC) で実行すると、バックアップ・ジョブが保管対象のオブジェクトに対してチェックポイントを作成します。
この時、先に他のジョブが保管対象オブジェクトを使用していると、オブジェクト・ロックの状態になるのでチェックポイントを作成できません。
SAVコマンドにはオブジェクト・ロック時の待機時間を指定するパラメーターはありませんので、オブジェクトが使用中ですと待機せずにスキップされてしまい、結果的に保管に失敗してしまいます。
では、SAVACT (*YES) と SAVACT (*SYNC) の違いについてご説明します。
簡単にご説明しますと、違いはバックアップ・ジョブにて作成するチェックポイントにあります。
SAVACT(*YES)
2000~10000個のオブジェクトを1グループとしてチェックポイントを取ります。
SAVACT(*SYNC)
指定されたすべてのオブジェクトを同時にチェックポイントします。対象オブジェクト数が多い場合、SAVACT(*YES)に比べて時間がかかることがあります。
保管時の挙動としてはたったこれだけの違いに見えますが、回復時についても考慮する必要がありますので以下のようなサイトを参照するのが良いと思います。
活動時保管 (SAVACT) パラメーターの同期レベル値
https://www.ibm.com/docs/ja/i/7.4?topic=function-synchronization-level-values-save-active-savact-parameter活動時保管と実際のバックアップおよび回復の方針
https://www.ibm.com/docs/ja/i/7.4?topic=function-save-while-active-your-backup-recovery-strategy
どちらの値でも保管失敗の懸念がありますので、チェックポイント作成中にはオブジェクトを使用するアプリケーションやジョブ等は終了しておくようにしてください。
参照URL: How Save-While-Active on IFS (SAV) Works
https://www.ibm.com/support/pages/how-save-while-active-ifs-sav-works
by 槻樹