ACSが切断されてしまう?USBの変換アダプタを利用しているからかもしれません
Question
新しく購入したPCでIBM i Access Client Solutions(以下、ACS)を利用するようになってから、離席中にエミュレータ接続が切断される現象が発生するようになりました。
問題の発生したPCはLANケーブルポートがなく、USBポートにLANケーブル変換アダプタを使ってLAN接続しており、調べた結果、どうやらUSBポートが原因らしいということがわかりました。
左右に1つずつあるUSBポートのうち、左側のポートだと通信は問題なく継続され、右側のポートだとしばらく放置(テスト時最短で十数分)していると切断されてしまいます。
USBポートの初期不良を疑い、左側のUSBポートだけで運用するためUSB拡張アダプタをつけることも試しましたが、左側の拡張アダプタ経由のUSBポートもエミュレータ接続の切断が発生するようになってしまいました。
なぜUSBポートによって差異が出るのでしょうか。これらの原因について考えられることはありますか。
Answer
PCからUSBポートへの電源供給が関係している可能性があります。
USBポートで通信を行うためには対象のUSBポートに十分な電源が供給されている必要があります。
PCが省電力のために各デバイスへの電源供給に優先順位をつけている場合、優先されていないUSBポートは状況にあわせて供給される電力が低下してしまい、通信が途切れてしまう場合があります。
特に、5250エミュレータでの接続は同期通信のため、一般的なWebサイト閲覧などの非同期通信と比べて、このような仕様の影響を受けやすいと考えられます。
メーカーや機種によってUSBポートへの電源供給制御の仕方は様々です。出荷時の設定から変更を行えない場合もあるようですが、Windows OSの機能で電源調整がされていた場合は設定で状況が改善する場合があります。
下記に設定箇所を図示します。
- コントロールパネルを開き電源オプションをクリックします。
- 設定されている電源プランの"プラン設定の変更"を選びます。
- "詳細な電源設定の変更"を選びます。
"USB設定"を見つけて展開し、電源接続時、バッテリ駆動時のそれぞれの設定を無効にします。
※セレクティブサスペンドとは電源調整を行う事を指します。それを無効化することでUSB接続機器がアクティブではなくても電源供給を調整しない。という設定になります。
Windows OS側で調整しているUSBポート電源供給調整は以上になります。
今回はポートの左右で変わったということですので、BIOSやPC基盤のそもそもの構造上の仕様であった可能性がありますが、この設定も一度是非見直してみてください。
機械というのは電源を入れたとき一番電力がかかるものです。
今回のUSBポートも然りどちらかのポートに変換アダプタ、もう片方にDVD/BD RWドライブをつけたりしたらそっちに電気が持って行かれる、なんてことも起きるかもしれません。
暑い夏が到来し出かける際にこまめにエアコンを切ったり入れたりしていたのですが、どうやらちょっと買い物に出かけるくらいであればつけっぱなしのほうが電気代が安く済むらしいですね、それだけ機械のOFF/ONには電気がかかる。ということでしょう。
by 大熊猫橋