複数分のデータを1つの媒体にまとめる(データの追加)
システム移行などにおいてLTO等の大容量媒体のテープ装置に変わるケースで、データを従来から使用してきた1/4や8mm媒体からLTOへ移したい、といった必要が多く生じます。
単純に媒体「1本 ==> 1本」のデータのコピーであれば容易ですが(DUPTAP)、 複数本分のデータを追加して1本に移行する場合は下記の方法で行ってください。
(例)
【8mmからLTOへのコピー】
※コピー元:「TAP02」(8mm) コピー先:「TAP01」(LTO)としています。
- コマンド
DUPTAP FROMDEV(TAP02) TODEV(TAP01) - 2本目以降の追加分は、パラメータ「終了順序番号(TOSEQNBR)」を「*END」に変更してください。
※このパラメータを変更しないと追加ではなく上書きになってしまいます!
コマンド
DUPTAP FROMDEV(TAP02) TODEV(TAP01) TOSEQNBR(*END)
【注意点】
「9月分は順序番号0000000001」、「10月分は順序番号0000000002」といった形で順序番号を管理する必要があります。
(参考)コマンド DSPTAP DEV(TAP01) OUTPUT(*PRINT) で保管データの一覧が確認できます。
【リストア方法】
※日次バックアップデータなど同じ内容のテープを1本にまとめた場合。
テープに保管されたデータは保管した順に「ファイル順序」として番号が振られています。
(DSPTAP実行後、実行キーを押すごとに0000000001、0000000002・・・と確認できます)
複数ある同じ名前のデータから目的のオブジェクトを指定するには、この「ファイル順序番号」で指定する必要があります。
(例)順序番号[0000000001]のライブラリ[TESTLIB]内のオブジェクト
[TESTOBJ]をリストアする場合
コマンド
RSTOBJ OBJ(TESTOBJ) SAVLIB(TESTLIB) DEV(TAP01) SEQNBR(1)
※0000000001 = 1 になります。
※RSTOBJの場合、復元先に同名のライブラリがないとエラーになります。
【まめ知識】
テープ装置は、同じ対象を続けて保管しても上書きされません、「順序番号」で識別されます。換言すれば、初期化しない限り追記されると言うことです。
1回目: SAVLIB LIB(QGPL) DEV(TAP01)
2回目: SAVLIB LIB(QGPL) DEV(TAP01) <= 上書きにはなりません。
「媒体の終わりオプション:ENDOPT」は巻き戻し動作に対するオプションです。