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サポートチーム便り2021.01.27

外部ストレージにバックアップしたデータを他システムに送りたい(仮想テープ装置の応用編)

Question

先日リプレイスを行い、そのタイミングでバックアップを物理テープではなくDataDomain(以下、DD)を使用した外部ストレージへのバックアップに変更しました。

バックアップ自体は問題なく取得できております。

この度、DDに保管している過去データを開発機に復元する要件が出ました。

物理テープにDDのデータを複製して開発機にセットすれば出来るのはわかっているのですが、マシンはデータセンターに置いてあり、対応に時間がかかります。

何かいい方法はありますでしょうか。

Answer

ターゲットのシステムにDDが接続されている場合、ストレージ側でレプリケーションするなどの方法もあるかと思いますが、今回は、IBM i(AS/400)を経由して別のシステムへデータを持っていく方法をご案内したいと思います。

手順は以下のようになります。

  1. 仮想テープ装置およびイメージカタログを作成しDDのデータを仮想テープに複製する
  2. ターゲット側で仮想テープ装置およびイメージカタログを用意する
  3. ターゲット側に転送する
  4. イメージカタログを追加し、仮想テープ装置にマウントする

以下にそれぞれ説明いたします。

  1. 仮想テープ装置およびイメージカタログを作成しDDのデータを仮想テープに複製する

    こちらについては、以前別の記事でもご紹介していますので、以下の記事を参照してください。

    以下の記事は物理テープになりますが、DDでも操作は同様です。

    https://www.e-bellnet.com/category/technology/1803/1803-130.html

    テープ内のすべてを複製するのではなく、保管の順序番号を指定することで特定のデータを複製する事も可能です。

    例:DUPTAP FROMDEV(TAPMLB01) TODEV(TAPVRT01) FROMSEQNBR(26 *ONLY)
    TOSEQNBR(*END) FROMVOL(VOL001) TOENDOPT(*REWIND)
    ※ 順序番号26だけを仮想テープ装置に複製する

    なお、イメージカタログの領域は、IFSエリアに作成されます。この中に、複製したデータが保管されています。(以下の例では「VOL001」)

    スクリーンショット
  2. ターゲット側で仮想テープ装置およびイメージカタログを用意する

    ターゲット側にも、仮想テープ装置およびマウント用のイメージカタログを作成します。

    イメージカタログは作成するだけで、ここでは項目の追加は行いません。

  3. ターゲット側に転送する

    IFSエリアにあるイメージカタログのデータを、ターゲット側に転送します。

    以下は転送例です。

    スクリーンショット
  4. イメージカタログを追加し、仮想テープ装置にマウントする

    ターゲット側に転送したデータを、ADDIMGCLGEコマンドを使用してイメージカタログの項目に追加します。

    例:ADDIMGCLGE IMGCLG(TAPVRT01) FROMFILE('/TAPVRT01/VOL001')
    TOFILE(*FROMFILE)

    この後、仮想テープ装置にイメージカタログをマウントしていただければ、読み書き可能な状態になりますので、該当のデータを復元していただければと思います。

今回の場合は、外部ストレージのデータという事でしたが、もちろん物理テープでも可能な方法になります。

サイズの大きいデータですと通信負荷もあるので要検討ですが、現地作業が発生しないので、状況によっては有効な方法かと思います。

by かんぴょう木綿さん

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