ジャーナル・レシーバーが大量に存在する
Question
以前、HAツール(障害・災害・BCP対策)を使用していたのですが、数か月前よりツールの使用を停止しました。 すでにバックアップ機も撤去済みです。 ただ、おそらくそのタイミングからだと思うのですが、ディスク使用率が徐々に増加しているように見受けられます。
そこで、以下の記事を参考に、ディスク情報を出力してみました。
DISKの使用率を確認する方法
するとHAツールで使用していたと思われるライブラリーのサイズがとても大きく、中でもタイプ「*JRNRCV」のオブジェクトが多く存在していました。
このジャーナル・レシーバーは、連番になっているようなので、試しに一番古そうなものを削除してみようとしたところ、「リモート・ジャーナルに複製されていません」というようなエラーで削除ができませんでした。
このオブジェクトは何でしょうか。またどうしたら消すことが出来るのでしょうか。
Answer
まず、ジャーナル・レシーバーとは、接続されたオブジェクトの更新履歴が記録されたオブジェクトになります。
おそらくHAツールでは、このジャーナル・レシーバーを使用してバックアップ機のオブジェクトを更新していたものと思います。
また現在ジャーナル・レシーバーが大量に存在することを考えると、以前はHAツールの機能で、ジャーナル・レシーバーを削除していたものが、ツールの使用を停止したことによりシステムに残り続けているものと推測できます。
どのようなHAツールを使用されていたかはわかりかねますが、一般的な確認事項を以下に記します。
- 接続されているジャーナルを確認する
- リモート・ジャーナルは存在するか
- レシーバーの削除
ジャーナル・レシーバーは、更新記録を取る元であるジャーナルと結びついていますので、その接続先であるジャーナルを確認します。
・DSPJRNRCVA JRNRCV(jrn/rcvxxxx)
・表示された画面の2行に記載されているものが、接続先のジャーナル名になります。
「1」で確認したジャーナル名を使用して確認を行います。
・WRKJRNA JRN(jrn/lib) を実行します。
・「F16=リモート・ジャーナル 情報の処理」を押します。
・もし「リレーショナル・データベース」に設定が入っているようであれば、それはリモート・ジャーナルが残っているという事になります。
・すでにバックアップ機がないという事なので、設定を削除します。
WRKJRNAで確認した情報を控え、RMVRMTJRNを実行してください。
・この時点でレシーバーの削除が可能かと思いますので削除してみてください。
※古いレシーバーから順番に削除する必要があります。
※一番新しいレシーバーは、接続中のため削除されませんが、問題ありません。
※この時点でも削除が出来ない場合は、ジョブログを確認する必要があります。
また、おそらくジャーナル・レシーバーは自動削除されない設定になっていると思いますので、以下の設定も確認してみてください。
・WRKJRNA JRN(jrn/lib) を実行します。
・表示された画面の「レシーバーの管理」と「レシーバーの削除」を確認します。
・必要に応じて、設定を変更します。(CHGJRNコマンドを使用します)
「レシーバーの管理」が「*USER」の場合は「*SYSTEM」に変更する
「レシーバーの削除」が「*NO」の場合は「*YES」に変更する
※こうすることで、レシーバーはシステムが自動で切り替え、古いものは自動削除します。
もし、もともとはジャーナルを使用するシステムではなく、HAツール導入のためにジャーナル設定をされているという事であれば、ジャーナル自体を削除しても問題はありません。
ですが、用途が不明である場合は、データベース更新で使用していることも考えられますので、削除はせず、ジャーナルの設定を変更していただいたほうが良いかと思います。
いよいよ新元号「令和」が始まりました。
令和元年早々、ディスク容量がデータで一杯、システムが初強制再起動・・・とならないよう、この機会に、週に1回あるいは月に1回でも、ディスクの使用率チェックはしておいたほうが良いかもしれませんね。
by かんぴょう木綿さん