データ復元時のジャーナル接続について
Question
この度、BCP(事業継続計画)対策のため、コールドスタンバイ機に本番機のデータを復元し、基幹システム(アプリケーション)などが正しく動作するかの検証を行いました。 データは問題なく復元できたと思ったのですが、実際に基幹システム(アプリケーション)を使用してみると、処理が異常終了してしまいました。 原因を探ると、本番機ではジャーナル設定がされているファイルが、コールドスタンバイ機では設定が外れています。
今回は手動でジャーナル設定を行いましたが、復元の際に何か注意が必要だったのでしょうか。
Answer
ジャーナル設定されているオブジェクトが存在する場合、ジャーナルを復元し、その次に対象オブジェクトを復元する必要があります。 これは、ジャーナル接続情報はオブジェクト側が持っているため、ジャーナルを復元する前にオブジェクトを復元すると、「ジャーナルが見つからない」という事で関連付けができなくなってしまうためです。
ジャーナルと対象オブジェクトが同じライブラリーに存在すれば問題はありませんが、もし別ライブラリーにある場合は、場合によっては複数回に分けて復元することになります。
ジャーナルが存在するオブジェクトを調査するには「DSPOBJD」で情報を抽出するのも一つですが、今回BCP対策という事ですので、ジャーナル以外の情報も取得しておいたほうが安心です。 必要な情報を出力するコマンドとして、「PRTSYSINF(システム情報の印刷)」が用意されています。このコマンドは、ジャーナル情報を含む、サブシステムや応答リストなどの情報を出力するコマンドです。
参考URL:https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/ssw_ibm_i_73/cl/prtsysinf.htm
いつ何か起こるかわからない世の中だからこそ、BCP対策は入念にしておきたいですね。
by かんぴょう木綿さん